Gastrocamera
経鼻胃カメラとヘリコバクターピロリ
1
経鼻胃カメラについて
私どもの施設では、鼻から挿入する胃カメラを使用しています。これま で、口から挿入するものが一般的でしたが、太さが約半分の細い胃カメラ(約5mm)が登場し、 “経鼻内視鏡検査”という鼻から挿入する方法で検査を行うことで患者さんの苦痛をかなり軽減することができるようになりました。
理由は、鼻からの胃カメラは、舌のつけ根を通らず、のどにも触れないので、口からの胃カメラに比べ、検査時の吐き気・不快感が大幅に軽減できるからです。
また普通に会話をしながら胃カメラを受けていただけるので、もし疑問がある時にはその場で質問をしていただけます。
また口からの胃カメラの時には使用していた鎮静剤(皆さんは麻酔とおっしゃっています)を使用しなくとも胃カメラがスムーズにできるようになりました。
そのおかげで胃カメラが終わった時にフラフラせず、例えば仕事にもすぐ向かうことができるようになっています。
こうした結果、ある病院の調査結果によると、経口の内視鏡検査を受けた後に「もう二度とやりたくない」と考えていた人の90%以上が、「鼻から入れる内視鏡検査ならまた受けてもいい」と答えています。
下記のHPには経鼻内視鏡についての説明がされています。
http://www.onaka-kenko.com/
2
午後の胃カメラはいかがでしょうか?
私たちは午後の胃カメラを実施しております。
報告では、朝を軽くすませていただき、昼を抜いた状態では午後3時以降には食べ物がほとんど残っておらず98%の方が可能だったと報告されています。
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/hotnews/archives/422228.html
午前中に都合がつかないが、午後には時間が空くという方、また胃カメラをした後に仕事に行くのはちょっとという方にお勧めします。もちろん夕食も摂っていただけますので、ぜひご相談ください。
*必要時にのどに麻酔をスプレーします。
3
ヘリコバクターピロリについて
ヘリコバクターピロリ菌は、胃の中に住み着き「胃潰瘍」や「十二指腸潰瘍」「胃炎」を引き起こす原因になります。また胃ガンの原因になっている可能性もあります。
特に40歳以上の日本人は、先進国の中でも際立って高い感染率が報告されています。
こうした病気の避ける手段として、ピロリ除菌療法」が積極的に行われています。
4
ピロリ菌の「除菌療法」
「除菌療法」は2種類の抗菌薬と1種類の胃薬を1週間内服します。除菌療法に使用されるお薬は、決して特殊な強いお薬を使うのではなく、一般的に使用されているお薬でピロリ菌を効果的に殺菌できるように組み合わせます。ピロリ菌が除去されると右の図のように潰瘍の再発率が劇的に低下します。
参考URL
胃・十二指腸潰瘍とピロリ菌
5
除菌の後は?
ピロリ菌を除菌した後は、成功したかの確認を行います。 便検査、もしくは呼気検査(パックに息を吹き込んで行う検査)で行います。